夕陽記念館の紹介
国登録有形文化財 北方教育資料館/夕陽記念館
(旧函館師範学校)
建築年代:1914(大正3)年
国登録有形文化財:2000(平成12)年4月28日
(登録番号 01-0022)
本建物の特徴は、もと函館師範学校本館の中央部分を保存したものであり、木造2階建、下見板張りの壁、菱葺きの屋根、シングルハングの窓、正面中央に3階建てのランタン付塔屋を建ち上げ、前面に切妻造の車寄を突出させています。全体骨格は明治調ですが、細部には大正期の簡略化された意匠が認められます。(主に日本近代建築総覧より)
北海道教育大学函館校同窓会である夕陽会を中心とした旧校舎保存運動により1967(昭和42)年に保存が決定され、本館の中央部分を現在の場所に移築、2008(平成20)年5月には夕陽会創立九十周年記念事業として大規模改修が行われ現在に至っています。
現在、内部は夕陽会の全面的な協力のもと、官立函館小学教科伝習所(1876(明治9)年開校)時代から、北海道函館師範学校(1914(大正3)年)等の幾度かの変遷を経て現在に至る、本校を物語る資料や教育関連資料、教員・卒業生の作品等を展示しています。
展示テーマについて
今まで一括保存されていた収蔵品は、平成12~13年にかけて、大きく4つのテーマに分類整理されました。
- 1階 第一展示室 師範学校から教育大学
- 1階 第二展示室 教育の歴史
- 2階 第三展示室 夕陽の芸術
- 2階 第四展示室 夕陽の足跡
- (廊下・階段壁面は主として夕陽の芸術)
整備を担当された安保勝順先生によりますと、展示物の整理は、さながら引越しをするような壮大なものだったそうです。大掃除を行ったあと、大きな展示棚を配置変えしたり、重い額を1つ1つ慎重に動かし、階段を上り下りして整理したそうです。また、掲示物や収蔵品の保存にも腐心し、ほこりを払い、変色した古い写真を焼きなおしたり、色あせて文字が読めなくなった説明書カードを付け直したりと、大変な作業だったということです。
寄贈も受け付けておりますので、夕陽会までご連絡をいただけますようお願い申し上げます。